[原因]
①定義を理解していない
②呼吸が合っていない
③集中力が欠けている
[対策]
①まず最初に、ほぐすとは言っても実際に筋肉がスーパーマーケットで売ってるような牛肉や豚肉のようにふにゃふにゃになることはありません。そして、生きている動物は動かずにじっとしている状態であっても筋肉は常に緊張しているので完全に緊張をとることもできません。
まず、コリについて、これは諸説ありますが、コリとはその線維がどこかで動きが鈍くなり始め、周囲の線維にまで影響を及ぼしたものであり、触れると猫の舌のようにザラつきが感じられます。
一方、全身は筋膜という膜に覆われていて、それが一部で絡み付いてしまうと筋肉の可動性低下を招き、結果的に筋肉の硬結が発生するとも考えられます。コリはダルさや痛み、さらには周囲の筋肉の動きまでを阻害し可動性低下に繋がる原因にもなりますので、確実に緩ませて全身の循環促進の手助けを行いましょう。
また、ハリについては考え方が異なります。ハリは筋肉等の緊張であり、動きが鈍っている状態を言います。これはコリのようにザラつきがはっきりしているものではなく、一つの大きな塊のように触れられます。
では、ほぐれる定義とは何なのか。コリは猫の舌のようなザラつきが消える、または減少する。ハリは可動性が最初よりも増加する。ということです。コリはハリに埋もれていることも多々ありますので、ハリが緩めば必ずその周辺のコリを探すようにしましょう。
②コリやハリは単体で考えると、極論として潰してやればなくなると言えますが、やはり体の一部である以上、そう簡単にはいきません。まずはお客様の精神的なリラックスがコリの除去や緩和の第一歩となります。そのためには術者はお客様をリラックス状態にし、それを保つ必要があります。コミュニケーション等でリラックスさせた後は施術でそれを壊さないようにしなければなりません。もちろん施術の方法や、施術中の問い掛け等も大切ですが、術者はお客様と呼吸を合わせることも大切なことです。呼吸が合えばお互いに心地よく居られますし、ほぐれる感覚も分かりやすくなり効果も最大限に発揮できます。
最も根本的なものとして、リラックス保持は重要だと考えます。お客様はもちろん、コリやハリも一つの命と考えると”潰すではなく癒す。”ことをが大切です。
③ほぐれると言うのは、個人の意見としては、ふにゃふにゃになるわけではなく筋肉のラインがすっと抜けたり、ザラつきが消える感じになることを言います。それは集中して適度な力で適度な方向に持続圧を加えると、やがて起こり得る体の反応です。集中力が欠けている状態では、その反応を見逃してしまうこともあり得ますし、そもそも集中力が欠けている状態での施術では、その反応を起こすことすら困難のように思います。
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