お客様の落ち着きがない。なぜ‥?

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【主な引用文献】

[原因]
①顔等が痛い
②膝が痛い
③暑い
④息がしにくい
⑤その他気持ちの不安定(流れの乱れ)

[対策]
①顔枕や胸枕の位置によって顔周りや首周りに窮屈感などを感じる場合は少なくありません。顔枕と胸枕の距離が近すぎると喉あたりが圧迫され息が苦しくなったり、遠すぎると首が後ろに曲がり、やはり苦しくなります。これらの状況はお客様の苦痛のみならず術者が施術をやりにくいと言ったデメリットもあります。一度、術者自身で試してみて、お客様が来られるときにはベストな状態を作ってあげましょう。それでも人それぞれ体に合った距離がありますので、そのつど確認して調整しましょう。

  また、顔枕と胸枕の距離が適正であってもお客様の顔の位置によってやはり苦しくなる場合があります。上過ぎず下過ぎずの場所に顔をつけてもらうよう誘導することも大切です。
 そして、上記のように気を付けても改善されない場合は、枕自体の問題の可能性があります。顔枕と胸枕の高さはどうですか?今までの経験的に、両者は同じくらいの硬さで同じくらいの高さ(沈み込んだ時)であることが理想です。

 さらに重要なことですが、顔枕の縫い目はどこにありますか?もし顔が当たる場所にあるとすれば、それは顔をピンポイントで圧迫してしまうので理想的ではありません。
 これら全てが問題ないのであれば、あと考えられることは顔枕に敷いているものに原因があるかもしれません。タオルであったり紙であったりガーゼであったり、敷くものは様々ですが、それらの質によって微妙な当たりがあり、顔を痛くさせてしまうことがありますので慎重に選びたいものです。何を敷いても改善されない場合は何も敷かないことも一つの手段です。
 いずれにせよ、お客様が顔を浮かせていたりモゾモゾさせているときは一度、状況を聞いてみることが必要です。上記を参考に必要に応じて対処しましょう。

マッサージ顔枕、胸枕の種類と置き方によるお客様への影響

②うつ伏せになっていると膝の前側の皿の部分が圧迫されます。そもそも、その状態は好ましいものではないので最初から足首のところにクッションやタオル等を置き、下腿を少し浮かせておくことが理想ですが、そうでない場合は施術中のお客様の脚の動きに注意しましょう。もし途中で脚の位置を変えるような動きがあれば、すかさず聞いてみて膝が痛いとなれば下腿を浮かせる対処をしましょう。それでもダメな場合はやむを得ず体勢を横向きか仰向けに変更することも一つの手段です。

  お客様が脚を動かしたりせず我慢していたとすれば、圧迫回避のため少しでも膝を浮かそうとし太ももをメインに緊張が増します。そうなるとリラックスどころでないことは容易に想定できますし、施術効果の激減や、楽になりたいがための来店であるのに逆に疲れさせてしまうことにも繋がります。

  もし膝が痛い状態を我慢されたまま長時間にわたって膝の圧迫を持続したとすれば、お客様の日常生活に影響するほどに至る可能性もあることを認識し、しっかりと確認、対処をするようにしましょう。

③お客様はベッドにじっと寝ているので、術者が思う以上に気温に敏感です。顔を浮かすや脚の位置を変える等は、暑いので少しでも冷たい場所に体を移動させたいという気持ちの表れかもしれません。お客様に聞いてみて、暑いと言われれば部屋の温度調整、タオルを一部だけにかける、ホットマットを敷いている場合は温度を下げたり電源を切ることで対処しましょう。

④うつ伏せのときは、枕の位置や、お客様の顔の位置、また敷いているタオル等の位置によって呼吸が困難になることは容易に想定できます。仰向けのときは圧迫するものがないように思えるので、さほど気にしないこともありますが、顔の目元にタオルをかける場合、鼻や口をふさいでしまってませんか?タオルは通気性が良いから大丈夫だろうと思うこともできそうで、実際に顔全体にかけても問題がないお客様もいらっしゃいますが、中にはそうでないお客様も多くいらっしゃいます。特に、施術に夢中になってタオルが突っ張ってしまうことがありますが、さすがにそれは呼吸が苦しくなります。常にタオルの突っ張りはなく、緩みのある状態を保ちましょう。とは言え、最初から目元だけにかけるか、何もかけないことが最善の策です。

⑤お客様の気持ちになって接客や施術はできていますか?
顔が痛いや、暑い等の物理的なことが原因であれば仕方ないとも言えますが、もし接客や施術がおろそかで、それによりお客様を不愉快にさせているのであれば重大な失敗です。
お客様の態度が最初より悪化している様子がうかがえたとしたら、術者自身の接客や施術を今一度考えてみて下さい。お客様は施術を受けに来ているとは言え、施術は単体では成立せず、リラックス状態で行うことが前提であることを再認識し、いつでも両者共にコミュニケーションをとりやすい状況を作り上げ、お客様の気持ちを十分に考えて臨むようにしましょう。

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