施術の強さ加減が上手くできない

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【主な引用文献】

[原因]
 圧のかけ方が不適切

[対策]
 まず最初に、一般的に施術の強さと表現しますが、実際には押圧の深さと考えてもらうと理解しやすく思います。施術部分はコリとハリに分類できますが、ここではコリを例に説明していきます。コリは筋肉にあると考えると、少なくとも押圧の深さは筋肉にまで到達させる必要があります。体の表面には皮膚や脂肪等があるため、それらを回避し深層にもぐり込ませることで実現できます。

 そのためには、ただ指の力で揉み込んだり勢いで押し込むことはせず、ゆっくりと術者の体重を乗せていくのです。やがて沈み込みが止まることを感じられます。わずかな感覚ですので集中していないと逃してしまうかもしれません。その止まったところから、ほんのわずかに圧を追加します。それが最も適した押圧の深さ、言い換えると最も適した押圧の強さです。お客様によって多少の違いがあることもありますので、やはり確認は必要ですが、おおよそお客様の感覚的にも適していることが多く、有効な手段だと言えます。

 また、この方法を実践するためには、コリに対して施術の手指等の角度や体勢調整ができていなければなりません。施術のフォームをしっかり調整し、コリを確実にとらえた上で行うようにして下さい。

 なお、この理屈は押圧のみならずストレッチ時でも同じです。ストレッチをかけたい部分が最大限に伸びた状態で、さらにストレッチをかけようとすると、その動作に関連する別の部分が代償的に動き始めます。通常、そのような状態になれば本来ストレッチをかけようとする部分には最大限にストレッチがかかっていると言えます。ですので、関連する別の部分が少し動き始めたら、そこが本来ストレッチをかけようとする部分のストレッチポイントです。

 例として、まず仰臥での腰部ストレッチを考えてみましょう。ここでは右脚を反対側に捻る方法で説明します。右脚を反対側に捻ると、やがて右肩が少しずつ浮いてくるはずです。それが関連する別の部分の代償的動作です。

 もう一つ例を挙げると、首を屈曲させて後ろ側を伸ばすストレッチ法を考えてみましょう。あまり強くやり過ぎると背部が代償的に屈曲してくるはずです。いずれにせよ、代償的な動きとは、本来のストレッチをかけようとする部分の限界に達したときに、その動きを代わりに行おうとするものです。代償的な動きをほんのわずか確認できた段階が本来ストレッチをかけようとする部分のストレッチポイントだと認識し、しっかり見極める必要があります。これもまたお客様によって違いがあるので一概に同じようにではなく、一人一人確認を怠らず慎重に行うようにしましょう。

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