内容
本書はリラクゼーションマッサージ(ほぐし)をはじめとした施術家の日常業務に関しての疑問や悩みを手軽に解決し、お客様の最大限の満足を得るべく、あらゆるリアルな問いごとに分かりやすくまとめたものです。
近年、リラクゼーションマッサージ(ほぐし)は価格競争と言っても過言ではない程に急激に増加しています。そんな中、しっかりとした研修や経験なしで現場に出され、辛い思いをされているセラピストさんも少なくはないと感じております。現場に経験豊富なセラピストさんがいたり、いつでも疑問の解決に対応してもらえる環境があれば理想的ですが、なかなかそのような環境作りに至っていない現場もあるように感じられます。今後この業界はまだまだ発展し、さらに多くの店が展開され、それに伴いセラピストもさらに増加すると考えられます。同時に、施術を受ける側の利用者様にとっては店選び・セラピスト選びの幅が広がり、より厳しい目で見られるということは自然な流れだと思います。そうなると、並大抵な技術や接客力では生き残っていくことは困難です。セラピスト自身のために常に向上心を持った日々の業務、スキルアップは必須です。
そして決して忘れてはいけないことは、お客様は貴重な時間やお金を使って施術を受けにくるということです。やる気のない施術は論外とし向上心のない施術はお客様にとって非常に残念なことであり、むしろストレスになります。私を含めセラピストの皆様で今後もリラクゼーションマッサージ(ほぐし)業界を適正にもっと盛り上げ、健康活動としての断固たる地位を築き上げましょう。
著者について
細田健太
私は、二十歳前からバンドマンでドラムを主に担当させていただいており、音楽で生活することに憧れて真剣に取り組んでいました。そんなバンド活動ではメンバーといろんな地域に遠征に行ったりイベントに参加したりと多くの時間を費やし掛け替えのない時間を過ごし、今でも当時の記憶が心の支えになっています。バンド活動の資金を稼ぐためにアルバイトで飲食・建築・アミューズメント・清掃・運送・酒屋等、様々な仕事を経験させていただきました。当時はバンドが主体の生活でしたので、アルバイト先にとっては融通の利かないことばかりで迷惑をおかけしたと反省の意もあります。
しかしながら二十歳半ばで現実問題に直面し、それを切欠にバンド活動に見切りをつけることになりました。その後は印刷会社の営業社員として新たな第一歩を切り開く機会をいただきましたが、残念ながら当時の自分には仕事のやりがいを見つけることができず辞めることを考え始めました。
そんなとき叔父よりカイロプラクティックのセミナーへ誘われ、全く何も分からないままとりあえず参加してみようと軽い気持ちで行ってみました。セミナーは一週間、朝から晩まで泊り込みで受講し、座学や実技の大まかな部分を習いました。その内容を実践するなんてもってのほかで、理解することすらままならなかったですが、セミナーでは驚きの連発でした。回しにくかった首が軽く回るようになった。腰が重かったのが楽になった。足を引きずってしか歩けなかったのがその場で普通に歩けるようになった。などなど、カイロプラクティックの凄さに感動するのと同時に、お客様に対して直接自分の手で施術を行い、すぐに結果を出して笑顔をいただける可能性に向けてスタートを切れる機会が今ここにある思うと、とてつもなく大きな夢が芽生えました。
セミナーの講師の方々を見ていると自分もこんなふうになれたら良いなと思いながらもどれくらい勉強して経験を積まなければならないのかと、とてつもなく気の遠くなるような思いに直面しましたが、叔父のサポートもあり、思い切ってこの業界に入ってみたのが27歳のときです。
そんなきっかけで現在のような施術業に関わり始めました。最初はカイロプラクティックの基本を習ったり、独学で解剖学等の勉強をしたりしながら旅館マッサージの仕事をいただいて日々、実践・勉強させていただいておりました。
それを皮ぎりに、いろいろなリラクゼーションマッサージの店舗でお世話になり、それぞれの店舗で目標とした指名率70%をクリアすることができました。しかしもっと向上したい、もっと勉強したいと思ったときに独学の限度を感じ、30歳のときに柔道整復師の専門学校に入学し、3年間の勉強を経て柔道整復師の免許と医療専門課程の称号をいただきました。その後は、民間の団体で行っているセミナー等に積極的に参加し、いくつかの認定をいただき、現在に至ります。
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